ホテルにはLIFEが詰まってる!世界のデザイナーズホテルから学ぶブランディング

昨日も今日もホテルからブランディングに活用できる事例がたくさんあったのでメモ記事です。

私の会社名は訪れたい場所株式会社。

その名の通り訪れたい場所を作るために、ビジネス&ブランドプロデューサーとして企画 / 経営 / 創作 この3つの領域を横断しながら、新事業・ブランド開発からスタッフ教育、店舗運用までプロデュース、時にはディレクションを重ねコンセプトを形にしてきました。

訪れたい場所、と聞いてあなたはどこを思い浮かべたでしょうか。
大自然の中でハイキング。素敵なドレスが並ぶセレクトショップ。あの人が住む駅前の商店街。忘れられない思い出のあるホテル。のんびりした田舎町に、憧れの大都市…
私たちにはそれぞれ、たくさんの「訪れたい場所」があります。訪れたい気持ちはどこから湧いてくるのでしょうか?

考えてみれば、理由はいくつも出てきます。
私たちは、その一つ一つを丁寧に紡いでいきながら「訪れたい」と思っていただける場所を、空気を作っています。

例えば、ウェブサイトに記載する一行の文章から全体デザイン。
ドリンクコーナーに置くゴミ箱や受け受けのペンの選定。
空間をイキイキさせる植物の種類…
スタッフのユニフォームに靴。
商品の開発だけではなく、持ち帰った後にもブランドを感じてもらうためのパッケージなど…

ありとあらゆるコミュニケーションポイントをデザインしています。

様々な場所に行き、たくさんの本を読んだりして事例を蓄積していきますがホテルを参考にすることが多いです。

ホテルには【LIFE】人生が詰まっています。

最近行って勉強になったホテルを幾つかご紹介します。

事例① 今月リニューアルオープンしたホテルオークラ東京

日本の伝統美の継承と革新、和のこころをもって世界をもてなす『The Okura Tokyo』


誰もが懐かしいと思うホテルオークラのロビーの風景

ホテルオークラ東京は、1962年に「海外の模倣ではなく、世界に通じる日本独自のホテルの創造」を目指 し開業いたしました。また、これを実現するために「Best A.C.S.」を掲げ、最高の施設(Accommodation)、 日本の伝統美の継承と革新、和のこころをもって世界をもてなす 『The Okura Tokyo』 2019年9月上旬に開業 グループ初となる「オークラ ヘリテージブランド」の創設 宴会・婚礼予約は2018年9月より受付開始 宿泊予約は2019年4月より受付開始 ホテルロゴ 2 最高の料理(Cuisine)、最高のサービス(Service)を追求し、以来約55年の間、国内外の賓客を迎え入れ てまいりました。 The Okura Tokyoの開発コンセプトは、「伝統と革新」。旧本館に息づいていた「日本の伝統美」を継承し つつ、最新の設備 ・機能に刷新いたします。またホテルオークラグループが今まで大切にしてきた 「Simplicity&Elegance(清楚にして優雅、華美過ぎない洗練された上質さ)」をデザインコンセプトとし、最 高の施設でお客様をお迎えさせていただく所存です。 プレスリリースより抜粋

すごくおしゃれとか、デザインとして新しいことがあるというわけではないのですが。
やはり受付周りのおさめかたなどの細かなところがきれいだったり。
スタッフ対応が一流だなと感じました。

内覧会なのでいろいろ案内してもらったのですが、4年前にクローズした本館の壁紙やシャンデリア、バーの天板などのパーツをいたるところに転用して古くからのお客様が思い出に浸れるようにしています。
また、新しいお客様を迎えるための装置として飲食を充実させているバランスが素晴らしいなと思います。

昔のバーで使われていた照明

銅の天板も形を変えて新ホテルのバーに登場。
椅子も形は同じくだけれども皮のカラーを変えて登場。

以前使われていたシャンデリアを全てバラバラにして作り直した藤の花のようなトライアングルの照明!

伝統と革新をミックスする模索を感じられてとても楽しい内覧会でした。

 

ベルリンの人気ホテル
事例② 25Hours Hotel Bikini Berlin

眼下に動物園が広がるビキニホテル。朝は窓から動物の声で目が覚めます。
感度の高いショッピングモール、緑豊かな公園と動物園もあり子連れも溢れるほのぼのとした面もある不思議なビキニ地区。
ビキニホテルのコンセプトはアーバンジャングル。

緑あふれる楽しい空間、フロントにはハンモック!

最上階のレストランからはベルリンが一望できます。

ホテルのお土産コーナーもコンセプトがしっかりしています。
動物、植物、ジャングル、そしてベルリンのデザイナーのプロダクトが並びます。
ドイツでは、日本のようにゴミになるようなノベルティやパッケージだけ変えたお土産が少ないのが非常に素晴らしいなと感じました。

日本も、いつまでもゴミのようなノベルティを配っていたらそれこそ会社のブランディングとしてNGですし。
商品開発でも可能な限り環境負荷のかからないパッケージを考えるのが前提となっています。

植栽計画が抜群に良いです。

ベルリンの中でもCOOLと評判の、ホテル内のmonkey bar。
週末には行列ができるbarはホテル滞在者はエントランスフリー、並ばなくてもいい。
いい感じに出来上がってもそのままお部屋にGOできるので最高です。
客室、それ以外のサービスを除いてこのbarがあるだけでも泊まりたくなります。

人生で一度は泊まっておこうかなと思った古城ホテル
事例③ Burghotel auf Schönburg

歴史的な古城を利用した4つ星ホテル。
ロマンチックな客室から中世のオーバーヴェーセルの街とライン川渓谷の素晴らしい景色を望められます。

鍵がアンティークのようだったり、ウェルカムレターが地図になっていたりのおもてなしがちょっと嬉しい。

歴史的建造物を利用したホテル
事例④ Hotel Oderberger

新しいものよりも、いかにこれまでの資産を生かすか?
という方に興味があるのでこちらもリノベーションホテルです。

ベルリンで人気のミッテ地区にあります。

自由に使えるサロンが充実。

歴史を伝える空間演出。

サイン計画がいい感じでした。

ベルリンは夜になると表情を変える空間演出が上手。
おじいちゃんおばあちゃんの仲良しご夫妻もbarで楽しそうに飲んでたり。家族でクラブに行ったりしてナイトライフを楽しんでいるのが印象的でした。

ピクトグラム、サイン計画がとっても上手。
ホテルのフロントはまさしくホテルの顔。
フロントデスク、スタッフユニフォーム、細かなところまで世界観が作り込まれています。

スタッフの女性のヘアメイクもホテルのキャラクターに合っていました。

ゴディバでは接客スタッフにゴディバらしいヘアメイクの講習が社員研修としてあるようですがこういったことまでこだわるとより一層世界観に厚みがでますね。

次回の海外はロシアかシンガポールの予定です!

オススメホテルがあれば是非教えてくださいませ。